'87年2月27日 週刊朝日 ドラクエ2のシナリオを描いた堀井雄二さん






週刊朝日 ’87年2月27日号

スーパーマリオに迫る超人気。「ドラゴンクエストII」のシナリオを書いた堀井雄二さん、33歳。



お父さん、お仕事ご苦労さまです。ぼくが寝るころ帰ってきて、朝はまだ寝てるうちに家を出るのはたいへんですね。ところで、「ドラゴンクエストII」は買えましたか。発売日の1月26日から、ぼくは毎日おもちゃ屋へいってますがダメです。お父さんの会社の近くの店でも売り切れみたいですね。

それで、ぼくは発売元の東京・新宿のエニックスまでいってきました。そしたら、ドアに「こちらでは売っていません」と書いてありました。ぼくみたいな子がいっぱい買いにくるそうです。エニックスの人に
「2月6日までに、ぜんぶで100万個売り出したよ。3月5日までにあと50万個売り出すからそれまで待って」
といわれました。がっかりして帰ろうとすると、その人は「いい人にあわせてあげよう」と紹介してくれました。

「堀井雄二さんだよ」




ぼくはびっくりしてしまいました。堀井さんといえば、「ポートピア連続殺人事件」や「ドラゴンクエストI、II」のシナリオを書いた人で、ぼくらの間では「高橋名人」と同じくらい有名な人です。「ポートピア」は70万個、「ドラクエI」は100万個売れたそうです。

堀井さんは、プログラムをした「チュンソフト」の仲間の人といっしょにいて、
「主人公が三人で協力して戦うドラクエ2は、友情、努力、勝利がテーマ。『少年ジャンプ』の路線と同じだね。
やる人の想像力でドンドン広がる世界をつくることを目指したんだけど、動きの少ない文字ばかりのゲームがウケるか不安だった」
と話してくれました。

堀井さんは早稲田大学文学部の出身で、33歳。奥さんと1歳の女の子がいるそうです。フリーライターだった堀井さんが初めてコンピューターをいじったのは5年前で、その翌年にエニックスのゲームコンテストに入賞し、ゲームのストーリーを考えるシナリオライターになったといいます。
ずいぶんお金持ちになったんでしょ、と聞くと、
「わはははは」
と笑っていました。

堀井さんは、ファミコンは闘争本能を満たすものが面白いといいます。お母さんも僕を怒るよりファミコンをやればいいと思います。
エニックスでは、ドラクエIIは300万個は売れて、史上最高の「スーパーマリオ」の520万個に迫るだろうといいます。
おかげでほかのソフトも売れ出して、任天堂や、ほかのソフト会社にもよいことなのだそうです。
それではお父さん、お元気で。






(以下管理人)
手紙のような文面にした理由はよく分かりませんが、まあ、ほのぼのとした内容です。「お母さんも僕を怒るよりファミコンをやればいいと思います」という皮肉が笑いを誘いますが、世のママさんたちからお叱りを受けないように、このような文体にしたのかもしれませんね。

当時の週刊朝日はドラゴンクエストが大層お気に入りだったようで、ドラゴンクエストIIIの発売直後には数週にわたって攻略記事を連載するほど入れ込んでいました。それはまた、別の機会に。



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