ファミコン冒険ゲームブック ドラゴンクエスト 蘇る英雄伝説



双葉文庫 ファミコン冒険ゲームブックシリーズ
ドラゴンクエスト 蘇る英雄伝説

昭和62年(1987年)1月18日発行
著:樋口明雄 画:伊藤伸平


かつて一世を風靡したゲームブック。
ドラゴンクエストの二次創作として刊行された初の書籍である。


ストーリーをかいつまんで説明すると、勇者ロトの血を引く少年が、悪の化身である竜王を討伐する旅に出る、という内容。ゲームそのまんまですね。



さてゲームブックに馴染みが無いヤングに遊び方を指南しましょう。
ページをめくって選択を繰り返してモンスターを倒してゴールドを溜めてレベルを上げてゲームを進めていく、というシステム。例を挙げればこんな感じ。


街の外に出た。さて、どちらへ進もうか。

北へ行く 157へ
東へ行く 62へ
南に行く 211へ




とりあえず「北へ行く」を選んでみよう。ページをめくって157番へ進む。


157 スライムがあらわれた!

戦う 63へ
逃げる 42へ




もちろん「戦う」を選ぶ。戦闘システムは後述。見事に打ち勝ったとしよう。


111 スライムをやっつけた。100Gを獲得
(付属の記録紙に獲得ゴールドを加算していく)

草原に出た。どちらへ進もうか。

西へ行く 173へ
東へ行く 297へ




もちろん町にも入れるし、町の人とも話せるし、貯めたゴールドで武器や道具を買うこともできる。経験値は省略されており、武器防具を揃えていくことによってレベルアップしていく(例えば銅の剣・くさりかたびら・皮の盾を揃えるとレベル3にアップする)



次に戦闘システムについて説明。
別紙に「バトルポイント表」というものが用意されており、プレイ前に任意で0~9までの数字を書き込んでおく。




               



こんな感じで記入。では実際に戦ってみよう。


スライムがあらわれた!

バトルポイント ロトの勇者(B) スライム(2)で戦います。




この場合は表のBをチェック。記入している数値が「3」でスライムの「2」を上回っているので勝利。つまり7/10くらいの確率で勝てることになる(一定のレベル以上なら確実に勝てるようになっている)


ゲームを進めるに従って、敵のバトルポイントは徐々に高くなっていく。
ダースドラゴン(7)で戦います」となると、勝てる確率は2/10くらいになってしまう。負けると容赦なくぶっ殺されてゲームオーバー。極悪。


大半の読者は、最初のうちは素直にバトルポイント表を参照して戦うが、だんだん面倒くさくなって、とりあえず勝ったことにして話を進めるようになる。だってマトモにやってたら一向に進まないし。




内容はゲームのストーリーを割と忠実に再現している。太陽の石・雨雲の杖・ロトのしるしを見つけ出し、ローラ姫を救出し、虹のしずくを受け取って竜王の島に橋をかけ、世界の半分を与えるという取り引きに惑わされず、竜王を打ち倒す、という筋書き。町や村はすべて出てくるし、「戦士の指輪」や「呪いのベルト」などのアイテムも手に入れられるし、パフパフ娘も出てきますよ、


なおフィールドを移動する際、自分で選んだ選択肢を覚えておかないと無限ループに陥る(北へ行く→東へ行く→南へ行く→西へ行く→最初の位置に戻る、みたいに)


本来のゲームブックの遊び方で進める(戦闘でインチキしない)としたら、ひたすらループを繰り返して、同じモンスターを倒してゴールドを稼がないと進められない。レベル上げの楽しさもゲームブックで忠実に再現したのかもしれないが、正直しんどいっす。



それでは、挿絵をご覧ください。




旅立ちのとき







「タマネギ型の怪物」ことスライムベス







ゴーストとの戦闘







宿屋の老婆。宿に泊まると夜更けに包丁を研ぐ音と怪しい笑い声を聞かされ、かえって体力を消耗するというオチ







メルキドで巨人ゴーレムと対峙







竜王を討伐






やる気がない画像のチョイスだと思われるかもしれないが、別に出し惜しみしているわけではない。だって女性の挿絵が全然ないんだよ。せめてローラ姫の絵でもあれば華やかさが増しただろうに、もうちょっと何とかならなかったのか。


文中には「スター・ウォーズ」や「ブレードランナー」のパロディネタなども含まれており、全体的にコミカルな印象。「スネークマン・ショー」の「だーれー?」とか分かりにくいネタも入っていたり。


色々ゆるやかな時代を伺わせる微笑ましい内容でもあり、前述の戦闘システムを無かったことにして進めればそれなりに楽しめました。


ちなみに挿絵を描いたのは、「大正野球娘。」のコミカライズも手がけたマンガ家の伊藤伸平である。現在はWEBコミックアクションで「まりかセヴン」を連載中。知名度は低いが大ベテランの先生だ。みんなで応援しよう。

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